ヤクザ・右翼・総会屋、と聞くとどうしてもゆすり、たかり、暴力行為などをする反社会的な恐ろしい人たちという印象が強いものです。
しかし、本書は一般的なマスコミで表現されるステレオタイプ的な反社会的集団とする表現とは一線を隔し、著者が警察官として、企業総務部として、またプライベートな付き合い等の経験を基に得た裏社会の人たちの生き方や人間味溢れるエピソードをとても忠実に描写しています。
例えば入れ墨の話では、若いときに彫った入れ墨の鯉が、中年太りでイルカちゃんになっちゃったとか、般若がおかめになってかっこつかなくなってしまったとか(笑)
そして本書では、そのようなおもしろエピソードだけでなく、暴対法施行後どのような対策をしているか、IT革命などのハ?!?テク化や通信傍受法にどう対処しているかなど、現実的な話題にもまんべんなく解説してあります。
もっとも、本書で著者はわりと業界側の理屈というか正当性を述べている所もあり、その部分については素直に肯定できかねる部分もありますが、逆に言えばその業界側の言い分を代弁しているともいえ、彼らがどういう考えを持っているかを理解できると言い換えることもできます。
ダークな裏社会を描いた様々な映画やマンガや本などがありますが、本書は最も本物(?)に限りなく迫った良書であると思われます。一読すれば、きっと今までもっていたヤクザなどの印象もだいぶ変わるでしょう。オススメです。